タグUgandaの最新エントリhttps://www.ableton.com/ja/blog/tags/country/uganda/タグUgandaの最新エントリjaFri, 02 Dec 2022 13:38:36 +0000ANTI-MASS:ウガンダから未知を目指してhttps://www.ableton.com/ja/blog/anti-mass-from-uganda-into-the-unknown/Fri, 02 Dec 2022 13:38:36 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/anti-mass-from-uganda-into-the-unknown/アーティストダウンロード音の文脈:東アフリカ発の新楽器https://www.ableton.com/ja/blog/sounds-in-context-santuri-safari/約1年前、私たちは東アフリカにおいてこの地域で新たな刺激となっている、伝統音楽のアプローチとエレクトロニック・ミュージックのカルチャーの交差点で起こっているムーヴメントのことをレポートしました。1年が経ち、それがその後もどんどん発展を続けています。新しいフェスティバル、パーティーやイベントがこの地域から誕生し、ここで開花している新たなスタイルや興味深いコラボレーション、ライブ・パフォーマンスの新鮮なアプローチを、「アフロ・フューチャリスティック」あるいは「ワールドミュージック 2.0」の姿勢で提示し、促進しているのです。 これらの発展の最前線にいるのが Santuri East Africaのような集団で、伝統文化・遺産のプラットフォームとしてのテクノロジーの可能性を探求しています。その1つが東アフリカのサンプル・ライブラリーを開発することで、その中にはこの地域の多様な文化に存在する伝統楽器からインスパイアされた新たなデジタル楽器も含まれています。このような楽器の4つがヨハネスブルグの(Behrとして知られる)Emile HoogenhoutによってユニークなAbleton Live Rackとして開発され、無償でダウンロードすることが出来ます。 ケニヤの文化アクティヴィストでSanturi East Africaの共同創設者でもあるGregg Tendwaは、この経緯について次のように説明します。「東アフリカのミュージシャンやプロデューサーたちは、DAWに含まれているスタンダードなサンプル・ライブラリーに依存しています。それでもいい音楽を作ることは出来ますが、伝統的なテクスチャーを足すことで実現する、文脈に沿った真正性を持たせることは出来ません。東アフリカ各地で集められた音を使うようになれば、この地域のディープな雰囲気を反映したユニークな音楽を生み出せる可能性が広がります。」 東アフリカのサウンド・バンクを作る 世界的な潮流を反映し、ケニヤ、タンザニア、ウガンダにおいても音楽プロダクションやレコーディングの大半は伝統的なスタジオ環境から離れました。この地域のほとんどのプロデューサーは録音に必要なレコーディング・スタジオ、質の良い録音機材、あるいはミュージシャンにアクセスすることが出来ません。Santuriはこの問題にだいぶ前から取り組んでおり、プロデューサー、DJ、音楽家たちがアクセス出来る地元の馴染みあるサウンドや楽器のリソース、東アフリカのサウンド・バンクを構築し、さらにこのサウンドを世界中のプロデューサーたちと共有するために動いてきました。この実現のために、SanturiはOlith Ratego、Abakasimba Troupe、Msafiri Zawose、Giovanni Kremer Kiyingiといった「ルーツ」系ミュージシャンたちを招集し、Ableton公認トレーナーでもあるBehrの協力を得て、ワークショップにおいてLiveの楽器 Rack制作を行ったのです。 Behrのアフリカ楽器への深い関心は既に彼が開発したMbira Rackに現れていますが、今回は5日間のナイロビ滞在中に、さらに4つの東アフリカ固有の楽器の録音に成功しました。理想的とは程遠い状況(防音材が不足していたので、レコーディングはワークショップの合間の静かな時間を利用して行われました)でしたが、Emileは再生可能な Rackとして聴き慣れない、ユニークな特性を持った楽器の音を捉えようとしました。恐らく、これらの楽器が伝統的な文脈の外で紹介されるのは初めてのことでした。 「僕はこのプロジェクトに関わるに当たり、これらの楽器とミュージシャンたちの文化と歴史に最大限の敬意を払いたいと考えていましたが、同時にAbleton Liveを使用することで従来の音の境界線を押し広げるようなアプローチにしたかったのです。私はアーティストたちひとりひとりと話をし、楽器の歴史を教えてもらいました。その全員が、この伝統と音楽テクノロジーを交配させるというビジョンに快く賛同してくれました」 この目的を達成するために、高音質の録音を実現することが不可欠でした。「もし録音と処理が忠実に行われれば、楽器のダイナミックな本質をバーチャルでも生かし、どのようなMIDIデバイスでヴォロシティを変えても本来の有機的なニュアンスを損なわずに再現することが出来ます」とEmileは説明する。この考えに基づき、彼はさらに各 Rack楽器に熟慮されたマクロ・コントロールを加え、アルベジエーター・パラメーター、リヴァーブ、フィルター・ディレイ、サンプル・リバースを操作出来るようにしています。純粋なマルチ・サンプル音源から大幅に加工、フィルター、アルペジオがかけられた音へと変化させられるようにしたことで、Emileは東アフリカで広まりつつあるアフロ・フューチャリズム的美意識の確立に明確な貢献をしています。 レコーディング過程も詳細に綴られているEmileのサイトから、Packをダウンロードしてみて下さい。さらに読み進め、楽器やミュージシャンの社会的・文化的背景にも触れてみましょう。 楽器紹介 ゼゼ – タンザニア ゼゼは東アフリカとそれ以上に広範囲に渡り、様々なかたちで普及しています。基本的には弦楽器で、通常1本から5本の弦が木製のネックから開放された、あるいは共鳴するひょうたんのボディに張られています。説明してくれたMsafiri Zawoeによると、かつてゼゼは小型の同楽器の音色の擬音語である「チンウェンウェ」と呼ばれていたこともあるそうです。 この Rackにサンプリングされているゼゼはユニークです。タンザニアの首都ダルエスサラームから車で1時間ほどの沿岸の町、バガモヨのZawose家によって改良された楽器だからです。Zawose一族は、第一線でワゴゴ族の音楽を何十年にも渡って紹介してきました。Dr. Hukwe Zawoseの圧倒的な存在感が、ツアー活動や1980年代にPeter GabrielのReal World Recordsにおける録音物などを通じてワゴゴの音楽を世界的に広めました。地元では、50名にも上る音楽一家をとりまとめ、また彼のアーティストとしての進化に伴い様々な大きさのカリンバや彼の息子であり継承者であるMsafiriの演奏するゼゼなど、伝統楽器の改良・改善を進めてきました。Zawose家のゼゼの特徴はその大きさで、先例のない14本弦から成っています。乾燥させたひょうたんと木材に加え、オオトカゲかヤギ、牛、またはパイソンの革で作られています。 ゼゼ奏者Msafiri Zawoseが語る、楽器の歴史と自らの関わりについて この Rackのためにゼゼを録音してくれたMsafiriはこう説明します: 「僕はゼゼの演奏の仕方を8〜9歳頃に習いました。16歳になる頃にはこの楽器をマスターし、自分で楽器を作ることも出来るようになっていました。僕はゼゼの音色に特別な愛情を持っていて、特に幅広い気持ちや感情を表現出来るところが魅力だと思います。リ Rackス、瞑想に導くことも出来れば、気持ちを高揚させることも出来る。動物もこの楽器の音に引き寄せられて来ますし、鳥はその音色を真似ようとします。 私はゼゼの演奏法を、父から学びました。父は後に異なる大きさや弦を増やすなどして楽器の改良を試みました。ゴゴ(タンザニア最大の部族)文化には大型のゼゼは存在しておらず、それをプラッキングで演奏することもありませんでした。世界的にもこのような大型のゼゼを演奏する人は少ないので、これを使って曲を作ることはエキサイティングです。そのほとんどが身内、僕の親戚なので、僕のようにゼゼを演奏する人は他にいないのです。」 アドゥング...Thu, 07 Jan 2016 14:46:41 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/sounds-in-context-santuri-safari/ダウンロードSanturi Safari: 前途有望な東アフリカhttps://www.ableton.com/ja/blog/santuri-safari-east-africa-rising/独自性の強い音楽アイデンティティは、成長の過程においてほとんどのミュージシャンが憧れを抱くものです。通常、これは個人的なレベルで生じる事象ですが、ときとしてこのような動きは集団レベルで起こることもあり、それは共通する感性に根差したシーンやムーブメントを切り開く助けとなります。しかし、地域の音楽文化全体のこういった「熱」を各個人が受け入れることはめったになく、また、こういった分析がなんらかの改善策へとつながることはさらにまれです。ここ1年、東アフリカのあるプロジェクト「Santuri Safari」が注目を集め始めているのは、まさにそのためです。地域の音楽文化にイノベーションが欠けておりアイデンティティが失われているという認識に反応して、ミュージシャン、DJ、プロデューサー、活動家によるこの緩やかなネットワークは、ウガンダ、ケニア、タンザニアを音楽の国際的舞台へと連れ戻すことを目標とする一連のイベントで、アフリカそしてそれ以外の地域に話題をもたらしています。 まずは背景について少し説明しましょう。世界各国の音楽ファンは、東アフリカ出身の優れたアーティストや東アフリカ発の特定のジャンルをどう定義するべきか四苦八苦しています。近年、アフリカ音楽に対する人気が世界的に急上昇している中、アフリカ大陸東側は西側にくらべて目立ったものがありません。ガーナ、ナイジェリア、マリ、セネガルの新興音楽と古典音楽が注目を集め、エチオピアのジャズ文化、衝撃的なアンゴラのクドゥーロ、大きな話題となっている南アフリカのハウスとクワイトの作品は引き続き世界各地で反響を呼んでいます。 アフリカ音楽の巨頭、Fela Kuti かといって、東アフリカに何もないわけではありません。この地域にはアフリカ大陸でも最も多様で鮮やかな音楽が存在していますが、グローバルなインパクトをもたらすに至ってはいません。さらに、グローバリゼーションと「西洋」的生活様式への憧れの広まりにつれ、東アフリカで成功したミュージシャンたちは、R&B、ヒップホップ、ポップ、ダンスホールといったより均質でグローバルなスタイルへと傾きがちになっています。 このような状況のなか、DJカルチャーは特にヒップホップ分野でメインストリームとしてしっかりとした基盤を確立しています。ダルエスサラーム、ナイロビ、カンパラのDJは一般的に最新のローカル・ポップ・ヒットをグローバルなRnBヒットとブレンドさせることが多く、またラジオやテレビは独自のデリバティブを宣伝する放送局によりロックダウンされている状態です。 しかし、ここに抵抗勢力が形成されつつあります。Santuri Safariは、志を同じくする個々のアーティストと組織をつなぎ、営利性よりも実験性、コラボレーション、クリエイティビティを重んじる力強いアンダーグラウンド・シーンが生まれるよう努力を行っています。 Santuri(スワヒリ語で「レコード」の意)は、ジャンルを超え、土着文化とグローバルな最先端の文化の間で実験を試みるアーティストを支援し促進するために設立されました。ケニアの文化活動家Gregg Tendwaとタンザニアをベースに活動するDJであるイギリス人David Tinningにより生み出されたこのコンセプトは、この地域周辺で開催される音楽フェスティバルのネットワークを活用し、ありそうにないコラボレーションを実現することです。フェスティバル主催者と連携し、Santuri Safariは仮設スタジオを構築して地元ミュージシャンを招き、ケニア、ウガンダ、タンザニア、その他国際的なゲスト・プロデューサーとの協力を呼びかけています。トラックをその場で構築し、素材はのちに公開され、フェスティバル関連のパーティでプレイされています。 ウガンダでのGabaireシロフォンのレコーディング 5月、Santuri Safariのサウンド・エンジニアであり、NGOであるSoundThread(www.soundthread.org)創設者のSam Jonesはウガンダを訪問し、DoaDoa East African Performing Arts Marketに参加しました。彼はその旅中にフィールド録音を行い、これらはSanturi Safariスタジオで制作される一連のトラックの基盤となりました。Bayimba Cultural Foundationと連携し、Samはカンパラ郊外のイガンガ近郊の村へと案内され、驚くべきEmbaireシロフォンに出会い、レコーディングを行いました。東/中央ウガンダのブソガ発祥のこのシロフォンは、かなり大型であるため7名で演奏します。一定のコミュニティによって社交上の儀式や祝祭で今でも広く使用されているこの楽器は、必要な共鳴を生み出すために地中に半メートルほどの穴を掘って使用します。Sam Jonesは、「低音はヤシの葉で丸みのある音を、ビーチサンダルでよりアタックのある音を出します。これらは同時に演奏してリズムにすばらしいバリエーションを与えることができます。高音は棒を使用して連動するリズムのローテーションで演奏します。ベース音担当が独自の裁量で演奏を開始し、その後の他のパートの参加は私が指揮しました。こうすることで、パートとサウンドに必要なバリエーションを与えました」 ウガンダ・ジンジャでのDoaDoaフェスティバルでSanturiクルーとつながった後、多才なJoel Sebunjo、Giovanni Kramer Kiyingi、Okello Lawrenceといったウガンダのミュージシャンは、ナイロビ、ダル、カンパラのプロデューサーやDJと仕事をするようになりました。幸運にも、Huntleys and Palmersなどのレーベルでアフロ色を帯びたハウスをリリースしているロンドンを拠点に活動するDJのEsa Williamsがフェスティバルに参加中で、話を聞き付け、すぐに参加しました。 Abletonの大ファンであり、10年前に故郷の南アフリカからグラスゴーへと旅立ちロンドンにたどり着いたEsaは、セッションに異なるテイクをもたらしました。 「Samが録音した楽器のほとんどに、Simplerを使用してマニピュレーションを加えました。サンプルをドロップして、MIDIキーボードを使用してプレイしました。録音されていたサンプルの一部はワンショットではなくフルトラックだったので、オリジナルのサンプルからより個性的なサウンドを作成できました。サンプルはできる限り最高の品質で録音されていたので、より自由な実験ができました。スタジオの誰もがそれぞれ異なる方法でサンプルを使用しました―私は自分のエレクトロニックなバックグラウンドを伝統楽器に持ち込みましたが、おもしろい結果が得られました」 セッションの参加者の多く、特にケニア・ハウスのアーティストSaint Evo The Mythとタンザニアの大物ヒップホップ・プロデューサーAmbrose Akulaは、Esaが見せる新しい作業方法に強いものを感じたようです。Esaは次のように続けます。「Liveをワークショップの起点として使用し、参加者にセッション開始のいくつかの方法を提示し、さまざまなレコーディング・テクニックを検証しました。その可能性と、アイデアを生みだしトラックを完成させるスピードに皆驚いていましたよ」 Esaはこれまで数年にわたってエレクトロニック・ミュージックへのアフリカ文化の融合を支持しており、Santuri Safariはこのアイデアにとっての新たな経路です。Esaはこう説明しています。「イギリスに住む南アフリカ人として、一般的なアフリカ音楽だけでなく、新しいより実験的なアフリカ音楽への興味が高まっているのはうれしいことです。Santuri Safariの方向性はこれです―伝統的なアフリカ音楽のエッセンスをとらえつつ、西洋の影響を取り込みながらもルーツを保つフュージョンを生み出すのです」 ウガンダでのセッションは、才能あるラッパーや同じソース素材がSanturiムーブメントの賛歌としての役割を果たすオーガニックなヒップホップ・ジャムの基盤となるリズム・パターンを形成するプラットフォームもいくつかの地域に提供しました。 Tusimame(「立ち上がれ!」の意)では、序奏部にDJ Rachael、Jungle、Uglee MCなどによってスワヒリ語、ルガ方言、ルサ方言が使用されています。この素材はフェスティバル中の週末にかけて催された一連のパーティで披露され、地元オーディエンスに驚嘆を持って迎えられました。素材はすべて、地域および海外でのすべてのイベントを促進する最先端の東アフリカ作品制作の最終目的に注がれています。 この共同体は、ダールで毎月開催されているスピンオフSanturi Societyからカンパラの爆発的イベントHatari...Mon, 06 Oct 2014 10:41:21 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/santuri-safari-east-africa-rising/アーティスト