タグJapanの最新エントリhttps://www.ableton.com/ja/blog/tags/country/japan/タグJapanの最新エントリjaTue, 21 Nov 2023 09:23:18 +0000ササノマリイ:既存の作曲プロセスとは一線を画す“最新の楽器”としてのPush 3https://www.ableton.com/ja/blog/sasano-maly-push-3/Tue, 21 Nov 2023 09:23:18 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/sasano-maly-push-3/アーティストダウンロードHinako Omori:静けさを見つけるhttps://www.ableton.com/ja/blog/hinako-omori-finding-stillness/Wed, 15 Nov 2023 15:12:03 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/hinako-omori-finding-stillness/アーティストtofubeats: ライブ活動における思想とAbleton Liveコミュニティに対する“熱い信頼”https://www.ableton.com/ja/blog/tofubeats-ableton-live/Wed, 01 Nov 2023 09:00:12 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/tofubeats-ableton-live/アーティストダウンロードYaffle: ロジカルな作編曲&プロデュース、偶発性によるサウンドデザインhttps://www.ableton.com/ja/blog/yaffle/藤井風やiri、小袋成彬への楽曲プロデュースで高い人気を誇る音楽プロデューサーYaffle氏。幼少期のピアノ経験を皮切りに、高校時代は吹奏楽部と軽音部を兼部、その後に進学した音楽大学では前衛音楽を学ぶなど、クラシックからビッグバンド・ジャズ、ロックと幅広い音楽に触れてきた同氏は、ジャンルに囚われない色鮮やかな楽曲を数多くリリースしてきた。 2023年2月28日に配信された“Ableton Presents: In Session with Yaffle”では、ポケットモンスター25周年を記念し、世界のトップ・アーティストが集ったミュージック・プログラム『P25 Music』に日本人として唯一参加した際の楽曲『Reconnect』のメイキングが1時間以上にわたって語られた。今回はこのアーカイブを振り返るとともに、Yaffle氏のコンセプトメイキングや楽曲制作に対する考え方、そしてAbleton Liveを使い続ける理由を紐解いていく。 クラシック、ポップス、ジャズ、ロック――好きなものから貪欲に知識を吸収した学生時代 作編曲からプロデュースまで幅広く制作に携わるYaffle氏ですが、音楽を作り始めたきっかけや、これまでの歩みを教えてください。 小さい頃からピアノを習っていて、そこで譜面の読み書きを覚えました。その後ポップスにも興味を持つようになり、コード進行や楽曲構成を学びながら、少しずつ音楽を作る方向に意識が向いてきました。 直接的なきっかけになったのは『S.W.A.T.』(2003年,オリジナル・フィルム作)の劇伴に感銘を受けたことで、「自分でもやってみよう」と思って最初はテキストベースの打ち込みソフト(Muse)で遊んでいました。その後もMIDIを打ち込んでは実家の電子ピアノで鳴らすような遊びをしていて、恐らくこのあたりが音楽制作的なことの原体験だと思います。 最初はプレイヤーとして、その後は趣味で打ち込みを始めたと。編曲に関するスキルはどのように養ったのでしょうか? 高校時代は吹奏楽部でファゴットを吹いていたのですが、そこでは皆がやりたい楽曲のアレンジ譜面を書いていたんです。吹奏楽部は野球部の応援に駆り出されることもあって、選手が希望する楽曲によっては「譜面がない!」ということもよくあったので、私が全員分の譜面を用意していました。 こうした経験もあって、卒業後は国立音楽大学の作曲科に進みました。隣の電子音楽科がMax/MSPなどを使ってインスタレーション作品などを作っているなか、私はひたすら紙とペンで勉強をしていましたね。 同時期にジャズにも傾倒して、ジャズ系のインカレサークルにも所属していました。前衛音楽をやっていた自分も実験的なビッグバンド・ジャズの譜面を書いてみたり、即興音楽に興じてみたりする日々を過ごしました。 もともとエレクトロニック・ミュージックの文脈ではなく、生楽器の演奏や作編曲の専門家としてのバックボーンを持っているわけですね。いつ頃から今のようなスタイルを確立したのでしょうか。 僕はガレージロック・リバイバルの直撃世代で、音大に進学する前から軽音楽部にも顔を出していたんです。そこではMacを使って、初めて買ったDAWをレコーダー代わりに回していました。そういった背景もあって、卒業後は自宅を改装したガレージスタジオで、録音の仕事を始めたんです。その当時はセッションプレイヤーと一緒に仕事をすることが多くて、サックスプレイヤーのMELRAWさんやKing Gnuの新井くんなどのスタジオに出入りしていました。 その頃に小袋成彬くんたちと出会って、Tokyo Recordings(現・TOKA)という会社を作りました。CM音楽などを職人的に作りながら、自分たちでもレーベルとして発信していこうという流れで、アーティストを発掘して売り出していくという仕事を始めました。ここまでいろいろありましたが、再び高校生の頃に好きだったポップスやロックに回帰したわけです。これがプロデュース業の始まりでした。 「打ち込みが楽しいと思えた」Ableton Liveとの出会い ここまでのお話では生楽器中心のキャリアだと感じましたが、いつ頃から打ち込みを駆使した音楽制作を行うようになったのでしょうか? エイフェックス・ツインなどワープ系(ワープ・レコーズの作品群)は好んで聴いていましたが、20代前半までは生楽器中心のスタイルでした。ただ、2000年代後半に始まったEDMブームが2013年頃には次の段階に入って、そこから徐々にテンポが105くらいとか、少しずつ落ち着いてきて。トランスの流れが強かった時期はイマイチだったんですが、縦ノリというよりChill要素が色濃く入ってきて、そういった楽曲が自分のバックボーンとして持っていたジャズの文化とも噛み合うようになって……同時期、ポップスのフィールドでもエレクトロニック・ミュージックとの融合が盛んになっていたこともあり、いよいよ自分でも打ち込みを使った音楽を制作しようと考えました。そこで出会ったのがAbleton Liveなんです。 Ableton Liveを導入した時期や経緯を教えてください。 Jack Uの動画で使っているのを見て、Live 9 Suiteを購入したのが最初だったと思います。それまでは打ち込み自体に苦手意識があったのですが、Liveはクリップビューでのエディットがとても直感的で、いつの間にかMIDIプログラムそのものにハマってしまって。ちなみに、最初に買ったパックは「Omar Hakim Drums」でしたね。 Omar Hakim Drums | Ableton 制作環境を移行してから最初にリリースした楽曲を教えてください。 2016年にリリースしたiriの『rhythm』です。この時はデモで作ったプロジェクトをもとに完パケまで持っていったので、しっかりLiveで作りきった最初の楽曲になります。 iri-『rhythm』。 これまでは「ミュージシャンを呼んでレコーディングをする」という方向で音楽を作っていたため、打ち込みはあくまで生楽器の代替品だったんです。Liveに出会ってから、初めて打ち込みの面白さに気付きました。 『Yaffle - Reconnect(feat. Daichi Yamamoto &…Wed, 14 Jun 2023 10:34:36 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/yaffle/アーティストLaur: ジャンル複合型の作曲家が贈る“今すぐ使える”Liveお役立ちティップス集https://www.ableton.com/ja/blog/laur-live/Fri, 31 Mar 2023 08:21:46 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/laur-live/アーティストダウンロードチュートリアルビデオNao’ymt:稀代の傑作『球体』の制作過程にみる「殻を突き破る」ことの重要性https://www.ableton.com/ja/blog/naoymt/Wed, 22 Feb 2023 08:45:44 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/naoymt/アーティストダウンロードShima:すべてのことに自主性を持つhttps://www.ableton.com/ja/blog/shima-full-autonomy-over-everything/Wed, 25 Jan 2023 12:34:25 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/shima-full-autonomy-over-everything/アーティストダウンロードSUGAI KEN:環境音と電子音の円熟サウンドスケッチhttps://www.ableton.com/ja/blog/sugai-ken-the-shibui-of-field-recording-and-electronics/Fri, 10 Jun 2022 10:51:56 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/sugai-ken-the-shibui-of-field-recording-and-electronics/アーティストダウンロードNami Sato:直感とコンセプトの表現https://www.ableton.com/ja/blog/nami-sato/Wed, 12 May 2021 14:29:46 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/nami-sato/アーティストオカモトタカシ:独創性を損なわない制作時短術https://www.ableton.com/ja/blog/takashi-okamoto-workflow-tips-speed-and-creativity/音楽を制作していて、「もっと早く楽曲を仕上げられるようになれたらなぁ」と思ったことのある人は数多くいるんじゃないでしょうか? 締め切りのある依頼を受けたときはもちろん、自分のペースで制作していいときでも、楽曲を完成させられないままダラダラと作業を続けるのは得策だとは言えません。複数の楽曲を同時にこなさなければならない状況では、効率だけでなく、曲ごとに意識を切り替えることも求められます。では、実際の制作現場ではどのようにしてスピーディーに音楽が生まれているのでしょうか? 「プロジェクトテンプレートを使わず、オリジナリティを出しつつ作業を効率化するためにラックを使っています」と語るのは、Abletonの認定トレーナーであり、ゲームのサウンドクリエイターとして活躍するオカモトタカシです。関西のゲームベンチャー企業でサウンドクリエイターのキャリアをスタートした2004年以来、音楽制作に限らず、ゲームの商品企画を担当してクリエイティブ面以外の営業的視点も培ってきた彼は、身をもって効率的な作業の重要性を理解してきました。その経験と知識を活かし、2009年に12sound名義で独立してから現在にいたるまで、『Re:ゼロから始める異世界生活 偽りの王選候補』、『五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。』、『オバケイドロ』、『Cytus II』など、数々の話題作の音楽を担当。オーケストラによる優雅な調べ、鋭い音色が突き刺さるエレクトロニックミュージック、映画を思わせる抒情的なアンビエント、遊び心のある効果音など、ありとあらゆる音楽スタイルに対応できるオールラウンドクリエイターとして、ゲームの世界観を魅力的に演出しています。 ときに短い納期の案件に対応し、ときにおびただしい数の制作依頼をこなしながら、第一線で活動するサウンドクリエイターがスタジオでどのように作業しているのか非常に気になるところ。そこで今回のインタビューでは、楽曲を作り始めてから完成させるまでの流れ、独創性と効率のバランスをとるためのラック活用術、アイデアが枯渇しないように行っている音楽の聞き方など、さまざまなトピックについてZoom越しに語ってもらいました。音作りの効率化に役立つラックも作成してくれているので、インタビュー内で使い方をチェックしつつ、ラックに詰まったプロの創意工夫を実際に体験してみましょう! オカモトタカシの作成したラックを無料でダウンロードする* ※収録されたラックを完全に使用するには、Live 11 Suiteか無償体験版が必要になります。 ※収録されたデモ曲を完全に再生するには、PackのMadder BeatzとGuitars and Bassが必要になります。 ゲームサウンドクリエイターの過去と現在 会社にいたときと独立したあとでは、制作の進め方に変化はありましたか? 会社勤めや独立しているからという理由ではなく、時代の流れで制作が変わりました。僕が業界に入った2004年ころは、メインストリームの家庭用ゲーム機でいうとPS2とNintendo DSの時期ですね。スペック的にもメモリー的にも、あまり潤沢ではない環境だったので、ゲーム機自体に簡易な音源が搭載されているんですよ。あるゲーム機だとサウンドメモリ2MBで同時発音数48ボイスのサンプラーが積まれていて、そこでサンプリングされた波形を鍵盤に並べて、ピアノの音とかを作っていました。AKAIのサンプラーでパッチを作るような感じですね。で、それをMIDIで鳴らすっていう作業になります。なので、開発実機が目の前にあって、コンバートするツールみたいなものもあって、専用機材が必要なのと簡単なスクリプト的知識が求められるので、会社勤めで音を作る人が必要だったんですよ。僕が独立する2009年は、主流はPS3やWiiになっていて、ミックスダウンしてマスタリングした音源がそのまま流すことができたんですね。そうすると、音楽制作者を社内で抱える必要ないよねって時代になってくるんですよ。そういう意味で音楽制作が変わりました。 Takashi OKAMOTO feat.Tsukasa Shiraki “Cityscape”。ヒットを記録した音楽ゲーム『Cytus II』に提供された。 ところが揺り戻しが起こっていて、ここ2~3年は、実際にゲームエンジンを触って音が鳴るように組み込みをしてくれっていう仕事が少しずつ出てきているんですよ。それまではWAVファイルを提出すればOKだったんですが、今はゲームの開発環境をこちらでも構築して、ここに川が流れている、ここに滝がある、ここで火が燃えているっていう場面があると、そこから音が聞こえるように僕が自ら配置するっていう作業をしています。世界的に見ても、そういうことがサウンドクリエイターに求められる時代になってきています。 では現在だと、音楽制作の依頼が来て納品するまでの流れはどのようになるんでしょうか? 通常だと最初にExcelでこういう音楽を40曲だとかグロスで欲しいっていう依頼がドンッてきて、どこで使う曲なのか、曲の長さ、参考曲のYouTubeのリンクが、そこに書かれています。そして、まずメインテーマから作ってくれって言われることが多いので、メインテーマから順に作っていき、ミックスダウンやマスタリングもやってWAVファイルを納品するという流れです。その段階では、登場キャラクターの絵とか、世界観の説明っていうのは最低限あることがほとんどなんですけど、ゲームの画面で動く状態になっていないことが多いですね。どういう曲にするかについては、僕の場合だと、ディスカッションをしてつめていくことが多いです。かっこいい男の子が剣を持っているRPGだとしたら、その舞台はすごく昔の設定なのか未来的なのかっていう話を最初にするんですよ。「メカみたいなものは出てきます? それとも純粋に剣と魔法の世界ですか?」とか。剣と魔法の世界だったら、オーケストラやアコースティック楽器で作りましょうって提案します。メカが出てきたり、未来が絡むストーリーだったりする場合は、ドラムとかベースとかエレキギターを使ってもいいですよねって話になるんですよ。それが毎回正解だとは思っていないですけど、剣と魔法の世界に4つ打ちでシンセをバキバキに使う曲だと、プレイヤーはポカンとなると思いますし、逆に近未来な世界観で古臭い音が鳴っているとダメだろうとか、そういうことは考えますね。 オカモトタカシが制作した楽曲のLiveセット。トラック1には、クライアントから提供された参考曲が入っている。作業時間短縮のためトラックの色分けはされておらず、代わりに、画面上側にはパーカッションのトラックを配置し、下側になるほど、装飾音系のトラックが配置される。 独創性を損なわない効率的な音楽制作 依頼から納品まで、だいたい何日くらいかかりますか? ものにもよるんですが、強いて言えば1日1曲ですね。でも実際には、3~4曲を並行して作業するので、クライアントには「4日ください」って言っています。それは、自分ひとりで打ち込みだけの場合ですけどね。ギターや歌を入れるとなると、別の話になります。あと、僕の作業工程では、ミックスダウンの工程をわざわざ設けていません。打ち込む段階で音を作って、どんどん音を重ねていくので、あとでバランスを見直すことはあまりないです。アレンジとミックスを同時進行でやっています。作業を効率化するために、日々、そういうことを考えていますね。 複数の曲を同時に作業するとき、意識の切り替えはどのようにしていますか? 意識の切り替えは訓練でどうにかなる気がします。音楽に限らず、仕事をしていて電話がかかってきて集中力が切れちゃうことってあるじゃないですか。フリーランスをやっていると、SlackとかFacebookメッセンジャーとか、いろんなかたちで仕事の依頼がやってくるんですが、即レスするほど、仕事の成約率が上がるんですよ。返信が遅くなると、そのあいだに別の人へ話が行くかもしれないじゃないですか。なので、フリーランスでやっていくにあたって、メールやチャットの返信は何よりも優先しようって自分で決めたんです。そうなってくると、音楽制作の最中に誰に何を邪魔されようが、一瞬で制作に戻ってこられるように集中力のコントロールが次第にできるようになってきました。会社勤めのときは、そんなこと全然できなかったですよ。「今、来るな。ちょっと待ってろ」くらいの感じでやっていたのが、フリーランスだとさっき言ったように早く返信したいので、そういうところから自然と意識の切り替えができるようになって、複数の曲を作業していても大丈夫になっていったんだと思います。 オカモトタカシのスタジオ。ここで日々、数々の楽曲が生み出されている。 あと、並行して作業しているので、ひとつの曲で行き詰まったら、別の曲をやって、そっちで行き詰まったら、また別の曲をやってということができるんですね。そうやって系統の違う曲に取り掛かることで、自分をリフレッシュするというか、気分転換になっていますね。そういうふうにしていると、別の曲で行き詰まっていた部分の解決策を思いつくことが結構あります。 作業の効率化を追求するにあたってラックを活用していると認定トレーナーの紹介文に書かれていますが、どのようにInstrument RackやAudio Effect Rackを使っているのか教えてもらえますか? LiveでMIDIトラックを新規作成すると、Utility、EQ Eight、Compressor、Utilityの4つを入れたAudio Effect Rackが立ち上がるように設定しています。最初のUtilityでは、入力のゲインを整えます。そのあとEQ EightとCompressorで処理して、最後のUtilityでバランスと左右のイメージングを設定します。必要に応じて、ここへリバーブやディレイを追加していきます。それと、Pedal、Amp、Cabinetのプリセットをいくつか用意しておいて、よく使っています。その例が、今回提供したラックの“Pedal_Amp_Cab_Heavy”、“Pedal_Amp_Cab_Rock”、“Pedal_Amp_Cab_Lead”ですね。この手のギター系のエフェクトでは音量を変えると音色も激しく変わるので、いい感じの歪みが得られるようにゲインを調整したものをプリセットとして保存しておいて、それを基にして音作りをスタートしています。そうやって作ったのがデモ曲の“Pedal_Amp_Cab”です。あとブラウザーのコレクションを楽器の種類で分類して、欲しいものをすぐに見つけられるようにしていますね。 MIDIトラックを新規作成したときのデバイスビュー。Utility、EQ Eight、Compressor、Utilityの4基のエフェクトを入れたAudio Effect Rackが自動的に読み込まれるようになっている。…Fri, 12 Mar 2021 10:21:01 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/takashi-okamoto-workflow-tips-speed-and-creativity/アーティストダウンロードWONK:音楽性をシームレスにつなぐhttps://www.ableton.com/ja/blog/wonk-seamlessly-connecting-musicality/Wed, 16 Sep 2020 15:12:26 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/wonk-seamlessly-connecting-musicality/アーティスト草間敬:ライブマニピュレーターの役割https://www.ableton.com/ja/blog/kei-kusama/撮影:Takashi Yashima この10年で日本のバンドのライブサウンドは大きく変化してきている。DAWの普及によってロック/ポップスのバンドでも手軽にシンセサイザー、サンプラーによるサウンドを扱うようになり、ヒップホップやダンス系サウンドの影響も受けつつ、自らの作品に採り入れるようになった。ライブステージにおいてもバンドサウンドにシーケンスを組み合わせたり、演奏者とは別に音色を加えたりすることで、さらなる個性を追求したライブサウンドを具現化する。そのために欠かせないのが、バンドのステージを支えるライブマニピュレーターだ。 スタジアムやアリーナといった大規模なステージでは常設の音響機材やステージセットを使うことはほぼ皆無だ。舞台製作、音響エンジニアによって全てがバンドと共に作り上げられる。そうすることで、よりグループの方向性に合わせたエンターテイメント性やサウンドを追求しやすくしている。そんな環境でエンジニアとは別の視点から音響的効果を演出するためにも、マニピュレーターは欠かせない存在になる。そして、先述したライブサウンドの変化とともにマニピュレーターは、さらに幅広くライブ現場で必要な存在になってきている。 ここで紹介する草間敬は25年以上に渡って作曲者、編曲者、プログラマー、エンジニアとしてのキャリアを重ね、THE MAD CAPSULE MARKETSやくるり、GLAY、[Alexandros]、MAN WITH A MISSION、などの音源制作に関わりながらも、ライブマニピュレーターとしてAA=やRED ORCA、SEKAI NO OWARIなどを担当している。自身もアーティストとして電子音楽とバンド演奏の垣根を取り払うようなサウンドを探求していた草間にとって、ライブマニピュレーターとしての活動はごく自然なものだったのかもしれない。ここではライブマニピュレーターの役割や実際にどんなことをしているのか、必要とされる技術はどういうものなのかを詳しく聞いた。知られざるライブマニピュレーターの世界をこの記事をきっかけに知っていただければ幸いだ。 ステージでRED ORCAのライブマニピュレートを行う草間敬。撮影:nekoze_photo 長年、音楽を制作する側として活動してきた草間さんが、ライブマニピュレーターとして活動するようになったきっかけは何でしたか? 2010年くらいに故・森岡賢さん(ex. SOFT BALLET、minus(-))のソロライブの現場などを担当するようになったのが始まりですね。時代的にCDのセールスも減ってきて、レコーディングに回る予算も少なくなったことに加えて、インターネットのテクノロジーが進化したことで、オンラインでもレコーディングが進められるようになり、単純に時間が取れるようになったのが大きな理由です。そのなかで面白いなと思ったのがマニピュレーターでした。僕がマニピュレーターをはじめた頃は、レコーディング・エンジニアから転向する人もわりと多かったですね。 ちなみにマニピュレーターという業種の定義はあるのでしょうか? 海外だとマニピュレーターは、“Pro Tools”とか“Ableton”とクレジットされていますね。大きく言えば“コンピュータを扱う人”という感じになるので、音源制作に関わる場合もあれば、ライブサウンドのみのこともありますし、バンドによって必要とされる方法も異なります。たとえば僕が関わっているバンドだと、AA=、RED ORCAではメンバーと一緒にステージ上に並んで演奏なども担当しますが、SEKAI NO OWARIではステージ袖で同期させるサウンドをコントロールしています。形態はバンドによってさまざまです。 AA=のステージ上に組まれたセットアップ。ドラムの横にモジュラーやMIDIコントローラなどの機材が並ぶ。 現場では実際にどんなことをされているのですか? バンドが作品の音をライブで再現したいときに、生身で演奏する以外の音を出してあげるのがライブマニピュレートの基本作業です。あとはライブならではの演出……、たとえばある音をこのシチュエーションならもっとリピートさせてみるとか、そういった部分は僕のほうから提案することもあります。4人組のバンドでも4人だけで演奏するのはありふれているから、独自性を出すためにメンバーが実際に演奏する以外の音も出したいと思うバンドは実際に増えてきています。あと、最初は自分達でマニピュレートをしていたバンドが成長して大きな舞台に出るときなどに、マニピュレーターが必要とされることがありますね。つまり、ミュージシャンの視点とは違う部分であり、エンジニアと演者の中間のような働きをしています。 ミュージシャンとエンジニアの中間という働きをうまく表しているエピソードや、マニピュレートの作業などがあれば教えてください。 音色に関して言うと、バンドのスタジオ音源は最終的にマキシマイザーやトータルコンプをかけて仕上げられていますが、同期してライブで流す場合は、それらコンプレッションの類のエフェクトをバイパスした音のほうが全体で聞いたときに良かったりします。しっかりと整えられた“シャキーン”とした打ち込みの音はちょっと出来過ぎ感が出てしまうし、そもそもステージで演奏している音はマスタリング処理されたものとは違うので、もっと“ボコッ”とした音のほうが合います。また低域の処理も重要です。2019年のSEKAI NO OWARIのツアー「The Colors」ではエレクトロニックなビートをフィーチャーしていて、彼らはファン層が広いのでPAエンジニアと“老若男女が楽しめるクラブのようなサウンド”を目標としていました。これがなかなか難しかったのですが、出音をPAコンソールの位置で確認したりして、持ち込まれた何十発ものサブウーファーとスタジアムの特性を考慮しながら、低域の実験ができたのは僕としても糧になりました。 草間さんは長年、制作者でもありエンジニアでもあるわけですが、そういった見地がマニピュレーターとして役立ったと感じたのはどんなことですか? たとえばマニピュレーターには、バンドが同期して演奏するためのクリックを作る作業があります。僕はミュージシャンとしても活動しているので、テンポ感やビートパターンに合わせて、どういうクリックだったらノリやすく演奏しやすいとか、何小節前にアクセントがあると展開しやすいということが直感的に分かるのですが、そういった見識があるのはこの仕事をするうえで良かったと思っています。僕は学生の頃からシーケンサーを使って音楽を作っていたので、打ち込みと生演奏をどう絡ませるかというのは、常に考えていることでもあります。 草間敬の作成したクリックをダウンロードする マニピュレーターとして現場に持ち込むシステムのセットアップはどういったものですか? 僕が自分の機材を持ち込む場合は、メインとサブの2台のラップトップをiCONNECT MIDI4で接続し、コントローラとしてAKAI PROFESSIONAL APC40を用意します。オーディオインターフェースがFOCUSRITE Scarlett、さらにチェック用のミキサーを用意するのが基本的なシステムです。そしてAbleton Liveですね。Liveはちゃんと使えばクラッシュして落ちるという事はありません。その信頼感が僕の仕事をする上での安心材料になっていると言っても過言ではないと思います。 SEKAI NO OWARIのステージ用セットアップ図。ここではオーディオインターフェースにApollo 16が使われている。 音色の処理などに関してもLiveのデバイスで行っていますか? はい、システムを組む際にできるだけリカバリーしやすくしているので、まっさらなラップトップ・コンピュータにLiveだけをインストールしてできるオペレートにしています。ですから、Liveに関しても外部プラグインは使わず、EQ…Thu, 21 May 2020 08:15:29 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/kei-kusama/アーティストダウンロード食品まつり a.k.a Foodman:極東ローサウンドhttps://www.ableton.com/ja/blog/foodman-raw-sounds-japan/Thu, 14 Jun 2018 09:36:22 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/foodman-raw-sounds-japan/アーティストダウンロードAalko aka Akiko Kiyama:テクノを越えてhttps://www.ableton.com/ja/blog/akiko-kiyama-aalko-and-world-beyond-techno/Tue, 20 Feb 2018 16:18:55 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/akiko-kiyama-aalko-and-world-beyond-techno/アーティストVisible Cloaks: シンセシスとシステムhttps://www.ableton.com/ja/blog/visible-cloaks-synthesis-and-systems/Tue, 09 May 2017 09:58:08 +0000https://www.ableton.com/ja/blog/visible-cloaks-synthesis-and-systems/アーティスト